土足と賢治とレクター博士
- 2012/03/05
- 21:10
気がつけば早 弥生・・・。
なのに寒い!!
入学式に桜は間に合うのか!!
さて、40を超えると心穏やかになるといいますか、
ちょっとした事では動じない。
家庭で子供たちに対しては青筋たててきーきー怒ってるせいか
職場では「Greenvaleさん、クール」
(英語的意味ではなくどちらかというと
怖いって感じか?)
と割とドライに冷静にしている私ですが、
卒倒しそうな事がありました。
先日、知り合いのアメリカ人がちょっとした台を探してたところ
「あ、これでいいやー」と持ってきたのが
英英大辞典
いや、おい、まさか、うそでしょ?
と内心冷や汗書いているGreenvaleをよそに彼、ちょこんと辞書の上に乗った!!!
しかも靴はいたまんま・・・。
そしてその後も数人、
「あ、これちょうどいいね」とか何とか言って
次々と乗る、乗る。
本だよ、それ。
靴だよ、それ。
自分の中で
「あり得ない。あり得ない」がぐるぐる回り、
(平然と辞書が順繰りに足蹴にされるのをみるのが
いたたまれず)
自席に戻り、「日本人」の先輩に
(ぜいぜい)「本、乗りますか?靴で?」と聞くと
「え?そんな事しないでしょ普通。辞書?あり得ないね。
僕にとってそれはお仏壇を台にするのと同じ感覚だなぁー」と
言われちょっと胸をなでおろしたのですが
念のため
カナダ人のおじさん(60歳くらいの人で本好き)
にも「ねーねー台が手近にないからって本に靴はいたまま乗る?」と聞いたら
「いやー本は不安定じゃない?そんな台になる程厚いのないしね・・・」と
的外れな答え。
「いや、そーじゃなくって、ワイン用の木箱みたいな本があったらじゃあ乗るの?」と
聞いたら
「それなら乗るね」だと。
えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?
これは文化の違いなのか?
確かにね、本そのものが外国のはちゃちい作りですよね。
日本の文庫本程のすばらしい完成度(サイズもカバーも紙も綴られ方もしっかしりしてて
外国のペーパーバックのわら半紙と中途半端なでかさとぐいっと開くとページがばらばらに
なりそうな作りと比べると天と地の差だ)
を持ってすれば日本人の本に対する愛着度は比じゃないと思うんですけど・・・。
先の先輩が「僕も気になったのでネットで調べたんだけど日本人は
本の種類によって違うみたいだよ。」とのこと。
「辞書はNGだけど電話帳はOK」って人は
結構いるみたい」
だって。
あ、電話帳。外国のペーパーバックにそっくり!
でもこの抵抗感の根底にはやはり
土足って感覚がやっぱり一番違うのでしょうか・・・。
そういえば、かつてふと本を読んでいて
「お前は人の心に土足で入り込みやがって~」
みたいな文章を読んだ時に
「これは英語ではなんていうんだろう・・・」と思ったことがありました。
翻訳家の方に聞いたところ
「trample on one's feelings あたりかなー」って。
一方で英語の表現で
「He's a doormat」という表現があります。
意味としては付け込まれやすい人って感じでしょうか。
例文:Mary is such a doormat, she let's everyone walk all over her...
でも日本にはドアマットはございません。
踏みにじられるって程でもないし・・・。
てな感じで文化によって感じ方が違うから
本に対する感覚も異なるわけで・・・
土足も・・・仕方ないの・・・か?
かつて車も土禁にさせてる人もいた位の日本では
やはり・・・ないと思います!
<宮沢賢治の注文の多い料理店>
こないだ先輩の朗読会で聞いたのですが
そこでもこんな事言ってました。
「どうか帽子と外套と靴をおとり下さい。」
ま、こっちは身ぐるみ剥がされて
ついでに食べられそうになっちゃうわけですが・・・。
一つ翻訳で「おしい!」と思ったところが(生意気にも)
ありました。
原文では:
「料理はもうすぐできます。
十五分とお待たせはいたしません。
すぐたべられます。
早くあなたの頭に瓶(びん)の中の香水をよく振(ふ)りかけてください。」
では
「THE MEAL WILL SOON BE READY.
WE WON'T KEEP YOU AS MUCH AS FIFTEEN MINUTES.
MAKE HASTE AND SHAKE SOME PERFUME OVER YOUR HEAD
FROM THIS BOTTLE」
違いは・・・
「すぐたべられます」
って一言が英語にはないんですね。
日本語ではもちろん
「すぐお食事できますよ」っていう意味と
「あなたがすぐに食べられちゃいますよ」
っていう意味をかけてるわけで。
(ちなみに先輩は朗読する時にこれがどっちにもとれるように
ものすごーく微妙な、軽妙なニュアンスで読んでいたのが
面白かったです・・・。こういうところも朗読の楽しみですよね)
英語でも何とかこういうところに遊びがあるといいのにな!と
私がかつてこの作品を英語で朗読した時に思いました。
この話の中で使うと若干意訳にはなりますが・・・
「食事する」と「食べられちゃう」の両方の意味を持つ英語・・・
あるんです!
覚えてますか?(前回のブログにも登場した)
ホプキンズ様がおっしゃってました。
I'm having an old friend for dinner...
と電話でおっしゃってます。
(youtubeで探すとありますよ)
the most lame ending ever とか一部で書かれたりもしてたけど
個人的には初めて映画を観た時(あんなに怖かったのに)
へへへ・・・と最後に笑ってしまいました。
お友達は是非とも靴脱いで頂いてから・・・
なのに寒い!!
入学式に桜は間に合うのか!!
さて、40を超えると心穏やかになるといいますか、
ちょっとした事では動じない。
家庭で子供たちに対しては青筋たててきーきー怒ってるせいか
職場では「Greenvaleさん、クール」
(英語的意味ではなくどちらかというと
怖いって感じか?)
と割とドライに冷静にしている私ですが、
卒倒しそうな事がありました。
先日、知り合いのアメリカ人がちょっとした台を探してたところ
「あ、これでいいやー」と持ってきたのが
英英大辞典
いや、おい、まさか、うそでしょ?
と内心冷や汗書いているGreenvaleをよそに彼、ちょこんと辞書の上に乗った!!!
しかも靴はいたまんま・・・。
そしてその後も数人、
「あ、これちょうどいいね」とか何とか言って
次々と乗る、乗る。
本だよ、それ。
靴だよ、それ。
自分の中で
「あり得ない。あり得ない」がぐるぐる回り、
(平然と辞書が順繰りに足蹴にされるのをみるのが
いたたまれず)
自席に戻り、「日本人」の先輩に
(ぜいぜい)「本、乗りますか?靴で?」と聞くと
「え?そんな事しないでしょ普通。辞書?あり得ないね。
僕にとってそれはお仏壇を台にするのと同じ感覚だなぁー」と
言われちょっと胸をなでおろしたのですが
念のため
カナダ人のおじさん(60歳くらいの人で本好き)
にも「ねーねー台が手近にないからって本に靴はいたまま乗る?」と聞いたら
「いやー本は不安定じゃない?そんな台になる程厚いのないしね・・・」と
的外れな答え。
「いや、そーじゃなくって、ワイン用の木箱みたいな本があったらじゃあ乗るの?」と
聞いたら
「それなら乗るね」だと。
えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?
これは文化の違いなのか?
確かにね、本そのものが外国のはちゃちい作りですよね。
日本の文庫本程のすばらしい完成度(サイズもカバーも紙も綴られ方もしっかしりしてて
外国のペーパーバックのわら半紙と中途半端なでかさとぐいっと開くとページがばらばらに
なりそうな作りと比べると天と地の差だ)
を持ってすれば日本人の本に対する愛着度は比じゃないと思うんですけど・・・。
先の先輩が「僕も気になったのでネットで調べたんだけど日本人は
本の種類によって違うみたいだよ。」とのこと。
「辞書はNGだけど電話帳はOK」って人は
結構いるみたい」
だって。
あ、電話帳。外国のペーパーバックにそっくり!
でもこの抵抗感の根底にはやはり
土足って感覚がやっぱり一番違うのでしょうか・・・。
そういえば、かつてふと本を読んでいて
「お前は人の心に土足で入り込みやがって~」
みたいな文章を読んだ時に
「これは英語ではなんていうんだろう・・・」と思ったことがありました。
翻訳家の方に聞いたところ
「trample on one's feelings あたりかなー」って。
一方で英語の表現で
「He's a doormat」という表現があります。
意味としては付け込まれやすい人って感じでしょうか。
例文:Mary is such a doormat, she let's everyone walk all over her...
でも日本にはドアマットはございません。
踏みにじられるって程でもないし・・・。
てな感じで文化によって感じ方が違うから
本に対する感覚も異なるわけで・・・
土足も・・・仕方ないの・・・か?
かつて車も土禁にさせてる人もいた位の日本では
やはり・・・ないと思います!
<宮沢賢治の注文の多い料理店>
こないだ先輩の朗読会で聞いたのですが
そこでもこんな事言ってました。
「どうか帽子と外套と靴をおとり下さい。」
ま、こっちは身ぐるみ剥がされて
ついでに食べられそうになっちゃうわけですが・・・。
一つ翻訳で「おしい!」と思ったところが(生意気にも)
ありました。
原文では:
「料理はもうすぐできます。
十五分とお待たせはいたしません。
すぐたべられます。
早くあなたの頭に瓶(びん)の中の香水をよく振(ふ)りかけてください。」
![]() | 注文の多い料理店 【講談社英語文庫】 (2001/01/19) 宮沢 賢治 商品詳細を見る |
では
「THE MEAL WILL SOON BE READY.
WE WON'T KEEP YOU AS MUCH AS FIFTEEN MINUTES.
MAKE HASTE AND SHAKE SOME PERFUME OVER YOUR HEAD
FROM THIS BOTTLE」
違いは・・・
「すぐたべられます」
って一言が英語にはないんですね。
日本語ではもちろん
「すぐお食事できますよ」っていう意味と
「あなたがすぐに食べられちゃいますよ」
っていう意味をかけてるわけで。
(ちなみに先輩は朗読する時にこれがどっちにもとれるように
ものすごーく微妙な、軽妙なニュアンスで読んでいたのが
面白かったです・・・。こういうところも朗読の楽しみですよね)
英語でも何とかこういうところに遊びがあるといいのにな!と
私がかつてこの作品を英語で朗読した時に思いました。
この話の中で使うと若干意訳にはなりますが・・・
「食事する」と「食べられちゃう」の両方の意味を持つ英語・・・
あるんです!
覚えてますか?(前回のブログにも登場した)
ホプキンズ様がおっしゃってました。
![]() | Silence of the Lambs (Ws Dub Sub Ac3 Dol Dts) [Blu-ray] [Import] () 不明 商品詳細を見る |
I'm having an old friend for dinner...
と電話でおっしゃってます。
(youtubeで探すとありますよ)
the most lame ending ever とか一部で書かれたりもしてたけど
個人的には初めて映画を観た時(あんなに怖かったのに)
へへへ・・・と最後に笑ってしまいました。
お友達は是非とも靴脱いで頂いてから・・・
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