ああバラ色なり、それなり人生(文楽鑑賞)
- 2013/08/17
- 09:26
文楽観てまいりました。
三谷幸喜作の「其礼成心中」
(sorenari shinju)
Much Ado about Love Suicides
いやー、なんとなく
(席悪かったしJ列2ーかなり後ろでしかも端っこ、
人気モノに対してのアレルギーもあったし
外暑いしで)
「チケットとったけど、行くのめんどいな」「でも高かったから
行くかな」位の気持ちで行ってきましたPARCO劇場。
初心者向けの(ま、あたしだって相当な初心者だけどさ)
ドタバタ人形劇かなー位に思っていたら!!
観劇!感激!
スイマセン
いやいや、さすがホンモノ。
太夫さんも三味線も人形使いも
そして
脚本家も・・・。
何を書いても毎回面白いって、期待を裏切らないって
なんてすごいの。
この方とクドカンは天才だなー。
笑わせるって本当に難しい。
朗読やっててもつくづくそう感じる。
ニュースの小ネタでも上手く読まないと
折角の面白映像が生きない・・・。
泣かせるのはそれに比べて素人でも(!)できたりするけど
(だって哀しいとかしんどいとか辛いは皆割と同じ感覚だけど
「笑いのツボ」は人によって、文化によって、全然違うからな・・・)
笑わせるのは才能と技術。
しかも三谷さん、常にすごいなって思うのは、
決して人を傷つけることなく(ブラックなようで、ブラックじゃない)
ほんわか笑わせて、一箇所か二箇所ドカーンと劇場を爆笑させる
寸分の狂いもなく計算されたその脚本・・・
さすがプロ。
(天才なんで当たり前ですが)
とにもかくにも言いたかったことは
文楽通でも文楽初心者でもみんなみんな心から
面白かったよー!って
劇場全体がきもちいいい笑いで包まれていたってことかな。
いい感じ。
団体行動大嫌いな私ですが
劇場の一体感は大好き。
しかも普通の文楽と違って「床」が右斜め上ではなく
舞台正面上だったので
席が後ろの左側でも全然困ることなく
好きなだけ太夫♥の表情を拝みながら人形も観れる!
文楽劇場と大きく違うのは
「手摺」(人形遣いの腰から下が隠れる板)もなくて
人形使いが全身観客に見えるってことでしょうか。
本来主遣い(おもづかいー首と右手担当のメインさん)
はお顔が見えるんだけど、全員黒子の衣装。
初めての人の多くが
「人形使いが気になって人形に集中できない」
って言うからそれに対しての配慮かな?とは思ったけど
文楽側がよくあれを飲んだなーとちょっと感心しました。
だってすごい人たちが(ホンモノ!!!)担当してるのに・・・。
文楽を愛する人も
これから愛するであろう人にも
わかりやすく、楽しく、
時にクスクス、時に「えーそこまでやるー!?」ってくらいの
大ドタバタ。
三谷作品ならではのおとぼけ具合と
ほろっとさせる台詞回し。
最後のカーテンコール(普通の文楽じゃありえない)
での人形同士がお互いに挨拶をする仕草、
太夫さん、三味線さんが手を振ってニコニコして挨拶する姿。
か・ん・ど・う!
「曽根崎心中」と「心中天網島」さえ知っていればよくて
(というか知らなくてもいいんだけど)
それら作品が登場してからの「それから」。
お饅頭屋さん夫婦が劇の評判、世間の気まぐれに振舞わされながらも
「死んだあらあかん!」を貫く世話物・・・(なのかな)
合間合間に近松門左衛門がどんな人だったか、
作品の背景とかを随所に解説らしくなくさりげなーく盛り込んで
文楽バージン(!)に一切緊張させない
(「えーわかんない!って気持ちにさせない」)
その至れりつくせり感もステキ。
愛を感じました
そう文楽はね、愛なのよーーーーーーーーーーーー!!!!
でもやっぱりね、何がすごいって
太夫様。
脚本がセミ現代語なんで、もともと非常にわかりやすい
(アドバイスとか、カミングアウトとかカタカナ語も多様してるし)
上に人形が通常よりよほど大げさ(でも人間ぽいところはかわりなく、
人形自身が「パロディを演じてる」錯覚を得るくらい
「自然体なコント」なんですよねー。
でもって、やっぱりね、
太夫様。
私の一番大好きな
竹本千歳大夫様が
メイン(?)太夫さんでして。
なんていうかあのダイナミックさ。
表情に感情が出て、台詞回しがもうすばらしい。
汗をフキフキ頭もフリフリ(ちょっとだけど)
口を大きくあけて
もうこれは「一人朗読劇」
太夫さんの生き生きを通り越して魂に直接しみてくるその
声に合わせて人形たちが演じ、
全てを融合させるべく三味線が盛り立てる・・・
こ・う・こ・つ
ああ三位一体・・・
文楽では「三業」というんだそうですが。
最後のカーテンコールでも
太夫さんとお三味線さんには一層大きな拍手が湧いたのも嬉しかったな。
本当にどうやったらあんな風に「語れる」んだろうか。
いつの間にか万十屋の旦那が、女将さんが、お福が話してるように
聞こえてくるんだろうか。
(相当失礼な言い方すると「おっちゃんの裏声」なのに・・・)
そしてト書きも全部一人でやってるのに・・・。
いつか会いたい竹本千歳大夫さま
大好きー!
(興奮しすぎ)
三谷幸喜作の「其礼成心中」
(sorenari shinju)
Much Ado about Love Suicides
いやー、なんとなく
(席悪かったしJ列2ーかなり後ろでしかも端っこ、
人気モノに対してのアレルギーもあったし
外暑いしで)
「チケットとったけど、行くのめんどいな」「でも高かったから
行くかな」位の気持ちで行ってきましたPARCO劇場。
初心者向けの(ま、あたしだって相当な初心者だけどさ)
ドタバタ人形劇かなー位に思っていたら!!
観劇!感激!
スイマセン
いやいや、さすがホンモノ。
太夫さんも三味線も人形使いも
そして
脚本家も・・・。
何を書いても毎回面白いって、期待を裏切らないって
なんてすごいの。
この方とクドカンは天才だなー。
笑わせるって本当に難しい。
朗読やっててもつくづくそう感じる。
ニュースの小ネタでも上手く読まないと
折角の面白映像が生きない・・・。
泣かせるのはそれに比べて素人でも(!)できたりするけど
(だって哀しいとかしんどいとか辛いは皆割と同じ感覚だけど
「笑いのツボ」は人によって、文化によって、全然違うからな・・・)
笑わせるのは才能と技術。
しかも三谷さん、常にすごいなって思うのは、
決して人を傷つけることなく(ブラックなようで、ブラックじゃない)
ほんわか笑わせて、一箇所か二箇所ドカーンと劇場を爆笑させる
寸分の狂いもなく計算されたその脚本・・・
さすがプロ。
(天才なんで当たり前ですが)
とにもかくにも言いたかったことは
文楽通でも文楽初心者でもみんなみんな心から
面白かったよー!って
劇場全体がきもちいいい笑いで包まれていたってことかな。
いい感じ。
団体行動大嫌いな私ですが
劇場の一体感は大好き。
しかも普通の文楽と違って「床」が右斜め上ではなく
舞台正面上だったので
席が後ろの左側でも全然困ることなく
好きなだけ太夫♥の表情を拝みながら人形も観れる!
文楽劇場と大きく違うのは
「手摺」(人形遣いの腰から下が隠れる板)もなくて
人形使いが全身観客に見えるってことでしょうか。
本来主遣い(おもづかいー首と右手担当のメインさん)
はお顔が見えるんだけど、全員黒子の衣装。
初めての人の多くが
「人形使いが気になって人形に集中できない」
って言うからそれに対しての配慮かな?とは思ったけど
文楽側がよくあれを飲んだなーとちょっと感心しました。
だってすごい人たちが(ホンモノ!!!)担当してるのに・・・。
文楽を愛する人も
これから愛するであろう人にも
わかりやすく、楽しく、
時にクスクス、時に「えーそこまでやるー!?」ってくらいの
大ドタバタ。
三谷作品ならではのおとぼけ具合と
ほろっとさせる台詞回し。
最後のカーテンコール(普通の文楽じゃありえない)
での人形同士がお互いに挨拶をする仕草、
太夫さん、三味線さんが手を振ってニコニコして挨拶する姿。
か・ん・ど・う!
「曽根崎心中」と「心中天網島」さえ知っていればよくて
(というか知らなくてもいいんだけど)
それら作品が登場してからの「それから」。
お饅頭屋さん夫婦が劇の評判、世間の気まぐれに振舞わされながらも
「死んだあらあかん!」を貫く世話物・・・(なのかな)
合間合間に近松門左衛門がどんな人だったか、
作品の背景とかを随所に解説らしくなくさりげなーく盛り込んで
文楽バージン(!)に一切緊張させない
(「えーわかんない!って気持ちにさせない」)
その至れりつくせり感もステキ。
愛を感じました
そう文楽はね、愛なのよーーーーーーーーーーーー!!!!
でもやっぱりね、何がすごいって
太夫様。
脚本がセミ現代語なんで、もともと非常にわかりやすい
(アドバイスとか、カミングアウトとかカタカナ語も多様してるし)
上に人形が通常よりよほど大げさ(でも人間ぽいところはかわりなく、
人形自身が「パロディを演じてる」錯覚を得るくらい
「自然体なコント」なんですよねー。
でもって、やっぱりね、
太夫様。
私の一番大好きな
竹本千歳大夫様が
メイン(?)太夫さんでして。
なんていうかあのダイナミックさ。
表情に感情が出て、台詞回しがもうすばらしい。
汗をフキフキ頭もフリフリ(ちょっとだけど)
口を大きくあけて
もうこれは「一人朗読劇」
太夫さんの生き生きを通り越して魂に直接しみてくるその
声に合わせて人形たちが演じ、
全てを融合させるべく三味線が盛り立てる・・・
こ・う・こ・つ
ああ三位一体・・・
文楽では「三業」というんだそうですが。
最後のカーテンコールでも
太夫さんとお三味線さんには一層大きな拍手が湧いたのも嬉しかったな。
本当にどうやったらあんな風に「語れる」んだろうか。
いつの間にか万十屋の旦那が、女将さんが、お福が話してるように
聞こえてくるんだろうか。
(相当失礼な言い方すると「おっちゃんの裏声」なのに・・・)
そしてト書きも全部一人でやってるのに・・・。
いつか会いたい竹本千歳大夫さま
大好きー!
(興奮しすぎ)
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